すずきの雑記集

すずきの生存確認所はココ!

氷帝小説【カツ…髪】

「跡部のカツラを被ってみました」



「…お嬢ちゃん正気か?」


「失礼ですね!私はいつも正気ですよ」


「なんかセリフ言ってみそ」


「スケスケだぜ!」

「ぶふっwww」


《ガラッ》


「おぉ、三人とも来たか!ちょっと見てくれよ!w」

「あー、跡部ー…ZZZ」


「跡部さん、こんにちは」


「長太郎!アレはどう見てもマネージャーだろ!」

「え?…わぁああ!!?え、マネージャー…さん?」


「実は私…跡部の妹なの」


「そうだったんですか!?」

「嘘に決まってんだろ」


「なんや、最初は少しひいたけど…意外とかわええなぁ…跡部が女になったらこんな感じなんやろか…」


「ゆーし、キモい」


「なんやがくと!お前はこのお嬢ちゃんを見てなんとも思わんのか!?」


「はぁ?…」


《じぃっ…》




「…いーんじゃね?」

「えっ」

「俺は…(元が可愛いし別に)いいと思うぜ…?」


「向日先輩…」


「…あかん。後ろから見たら『女装した跡部に告っとるがくと』にしか見えへん」


「ゆーしキモい!!」


「あー、顔真っ赤だC〜」


「なっ!ジローこの野郎っ!!」


「はははっ 楽しいですね」


「そうだな…ところで、どこからそのカツ…跡部の髪を持ってきたんだ?」


「ああ、そういえばそうやな。コスプレ用のカツラとかか?」


「生徒会室に行ったら跡部が少し寝てたので、その隙に奪いました」



『・・・。』



「…跡部ピンチとちゃうん」


「今頃あいつ、廊下にも出れずに困ってるんじゃねーか?」


「跡部さん…今助けに行きます!!」


「やめろ長太郎!!今行ったらお前が殺されるぞ!」


「やっぱり少しやりすぎですかね…?」


((((少し!?))))


《ガラッ》


「…皆さん青い顔してどうしたんですか」

「はぁ…なんや、日吉かいな…」

「おどかすなよ!」

「…は?」


「とにかく、お嬢ちゃんは一刻も早くそのカツ…髪を跡部のとこに返して…」

「ふっふっふっ…はっはっはっ…!」



「!…この高笑いは…」

「そんな、まさか…」


「あのカツ…髪を付けずに部室まで…!?」


「跡部の野郎…とうとう吹っ切れたか!?」


「…大体の状況は把握しましたが、なんでそんなに焦っててもアンタは髪を外さないんだ?」


「え、私?」


「そや!高笑いの大きさからして、部室からはまだ遠いところにおるはずや!!」


「外してどーすんだよ!?」


「なんとかごまかすしかないですよ!!」


「長太郎!ごまかすなんて激ダサだぜ!」


「すいません宍戸さん!」


「…ZZZ…」


「あああ〜!どうしたらええねん!」


「ふっふっふ…はっはっはっ…はぁーーーっはっはっはっ!!」

《バァァアン!》




「…ちっ、逃げやがったか」

《ガラッ》




「…行きましたかね?」

「間一髪やな…」


「くそくそくそっ!思わず隠れちまった!」


「がくと、激ダサだぜ」

「宍戸さんも隠れてましたよね」

「う、うるせぇ、長太郎!」

「あ、すいません!」

「俺はジローを守るために一緒に隠れたんだよ!」

「芥川先輩を守るために…さすが宍戸さんです!」

「ちっ…下克上するチャンスだったかもしれないのに…」


「はぁ〜、ってかなんやアイツ。俺らのおる場所把握しとるんかいな…」

「あーん?当たり前だ」

「ひっ!?」

『わぁああっ!!!!』


「俺様がそう簡単にお前等を逃がすとでも思ったか?」


『…(汗)』


(くそくそくそっ!見つかっちまった…ん?)


(なんでや…!?)


(幻覚…じゃねぇよな…)


(そんな…)


(う〜ん…もう食べきれないC〜…)


「もう一つカツ…髪持ってたんですか?」

(日吉ぃいいい!聞いたらあかんやろ!!)


(あーあ…終わったな)


(激ダサだぜ…)


(宍戸さんは十分頑張ってたのに…俺が足を引っ張って…!)


「あ、本当だ!ちゃんと髪がある!」


「ちょっ!!お嬢ちゃん(汗)」


「なぁ、これ本物か?」

「がくとぉ!!諦めて跡部の髪をいじんな!!(汗)」

「えー、だって気になるだろー?」

「脱力感たっぷりだな…」

「正直、あんな風にはなりたくないですね…」


「いぇ〜い!双子双子〜!ねぇ跡部。なんでもう1つあるの?予備?」

「あーん?これは地毛だ」


《シィー………ン》



「…じゃ、失礼しました」

「オイ!最初に聞いたの日吉なんやから責任とれや!!(汗)」

『さよーならー』


「ちょ、みんな待ってぇな!そや、ジロー!」


「…ZZZ…」



「…あの…跡部…?怒らんといてな?(汗)」

「あぁ。お前が馬鹿なマネージャーとアホ部員共の分も責任をとってくれるんならな」

「…責任って具体的にはなんや?」


「ふっ…さぁ行くぞ。太平洋がてめぇを待ってるぜ(ニヤリ)」


「ひぃっ!!た、助けてお嬢ちゃーん!!!!」




次の日、忍足の髪にはなぜかワカメなどが絡まっていたそうな。




おわり